鬼滅の刃 遊廓編8話「集結」の内容は大きくは以下。
- 宇髄さんの元に炭治郎、伊之助、善逸が集結
- 上弦の陸と派手な戦闘開始
- 宇髄さんの過去、内面の葛藤が明かされる
- 煉獄さんの姿が宇髄、炭治郎に現れる
今回も「体感5分」。Twitterトレンドにその言葉が入ったほどでした。
遊郭編」第8話「集結」平均世帯視聴率は7.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)
遊廓編 第8話のネタバレを含みます。
遊郭編 第8話 見どころポイント
遊郭編始まって2回目の音の呼吸が登場。
妓夫太郎と攻撃力が上がった堕姫を相手に激しい戦いを余儀なくされます。
また、宇髄さんが忍びを辞め鬼殺隊に入った理由が明らかに。
派手な「祭りの神」である宇髄さんですが、実は葛藤を抱え続けながら鬼殺を行なっている、非常に人間味のある人であったことも、8話の見どころの一つです。
8話放送終了後のTwitterトレンドでは
「音の呼吸」「煉獄杏寿郎」「体感5分」などがは入りました。
鬼滅の刃 遊郭編 第8話 原作では何巻 何話?
鬼滅の刃 遊郭編 第8話は、原作10巻に収録の87話、88話、11巻の89話の計3話分です。
原作の遊郭編は97話までなので、原作の未消化分は残り8話分となりました。
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アニメ『遊郭編』は何話?いつまで?全11話予定か
TVアニメ「鬼滅の刃 遊郭編」は一体、何話でいつまで放送される?この記事では複数の情報から全19話、全12話の可能性を出しました。 ※この記事は以前の推察内容のまま残しておきます(2022/1/31) ...
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宇髄天元の過去と葛藤
宇髄さんの家は忍び一家。
姉弟は9人、そのうち生き残ったのが天元と2つ下の弟のみ。他は全員死亡。
人を人と思わない父親の
「命は懸けて当然、矛盾や葛藤は愚かな弱者である」
という価値観の元で育ちながら、
「命をなんとも思わない
あんな無機質な人間にはなりたくない」
と忍びの里を抜け出し、鬼殺隊に入隊。
その頃から天元さん自身の信条を持つようになります。
「生きている方が勝ちなんだ」
嫁たちの行方がまだ知れなかったとき、炭治郎らに伝えた天元の言葉に、彼の命に対する考えが現れています。
ここが
- 命を賭した煉獄さん
- 命を賭けることに葛藤を抱える天元さん
この二人が対比となっているところです。
これは鬼滅 アニメ2期 <無限列車編・遊郭編>の裏テーマでもあるんですよね。
【宇髄天元さんの忍びの家族】
宇髄さんの9人姉弟は過酷な修行で年齢が一桁のうちに3名が死亡。残った6名は父親の命令で殺し合いをさせられています。しかし覆面をさせられ兄弟同士で戦わされていることは知らされてなく、2人を殺した時点で気づいた天元は激しく狼狽します。
これが彼の大きな深い傷となり、後の価値観を形成することになります。
(参照:集英社 ジャンプコミックス 「鬼滅の刃 公式ファンブック『鬼殺隊見聞録・弐』)
人の心を理解できるお館様「つらいね、天元。君の歩んできた道は」
お館様は過酷な環境で生きてきた天元たちを労わります。
天元さんの心の中を代弁している言葉です。
自分の価値観を形成する幼少期に
植え込まれた価値観を否定しながら
戦いの場に身を置き続けるのは苦しいことだ様々な矛盾や葛藤を抱えながら、
君は 君たちはそれでも前を向き、戦ってくれるんだね
人の命を守るために
ー遊郭編 第8話 産屋敷輝哉 (©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable)
集英社 ジャンプコミックス 10巻 No.158 著:吾峠呼世晴
お館様の言葉「矛盾や葛藤を抱えている」、これが天元さんなのです。
宇髄さんは心が楽になり、お館様に深い感謝の念を持つようになります。
お館様の病気の進行状態から時間軸がわかる
お館様のお顔にご注目。
上品なお顔立ちがはっきり分かり、両目は見えています。
顔のタダレは進行性の病のため。「柱合会議」と比べるとそれほど病はまだ進んでいないことが分かります。
作中では悲鳴嶼さんの次に古参の柱である宇髄さん。柱になった時期が、ある程度の昔であることが推測できますね。
そして遊郭編が終わる頃は…病はさらに進行しているのです。
お館様を前に嫁ちゃんたちはえらく緊張しているようでした。このシーンの初見では、雛鶴さんのお尻アップに目を奪われ言葉が入ってきませんでした…
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宇髄天元、炭治郎の中に煉獄さんが登場した理由とは
遊郭編8話には煉獄さんが画面に2度、登場します。
一つは宇髄さんの心の中。もう一つは炭治郎の目に、宇髄さんと重なる煉獄さんが映ります。
Twitterにも「煉獄杏寿郎」がしっかりトレンド入り。
宇髄さんの葛藤『俺は煉獄のようにはできねえ』
原作のこのシーンは、煉獄さんの顔は描かれていませんでしたが、アニメではしっかり表情が描かれ、その存在をハッキリ表現しています。
原作との違いは、アニメに「対比させている」意図があることが明確です。
「命は懸けて当然、
矛盾や葛藤は愚かな弱者である」
天元は、この価値観に
葛藤と矛盾を感じ
それを否定しながらも、
命を賭する戦いに身を置いているのです。
やっていること自体に矛盾があるわけです。
このセリフは、葛藤しながら戦い、
守りきれなかった命があることへの後悔です。
俺の手の平から 今までどれだけの命が
零れたと思ってんだー宇髄天元(遊郭編 第8話 ©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable /集英社ジャンプコミックス 11巻 No.153)
つまり宇髄さんは、自分の価値観と相反する生業にずっと矛盾を抱えながら携わっているのです。
ではなぜ彼は鬼殺隊にい続けるのでしょうか?
理由は明らかにされてはいませんが、忍び時代に奪った数々の命に対する罪滅ぼしを、鬼退治を通して行なっているのかもしれません。
これは遊郭編後の彼の身の振り方に関わっているように感じられます。
なぜ、炭治郎の目に宇髄さんと重なる煉獄さんの姿が映ったのか?
こいつらは三人とも優秀な俺の継子だ
逃げねえ根性がある手足が千切れても喰らい付くぜ!!
ー宇髄天元 「鬼滅の刃」遊郭編 第8話 ©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
鬼にこう言い放つ天元さんの背後に、炭治郎が煉獄さんの姿が見ていました。
(BGMが煉獄さんの曲になっていましたね)
ではなぜ、ここで煉獄さんの姿が宇髄さんと重なったのでしょうか。
自分たちを信頼しながら、先頭に立ちリーダーシップを取る柱の姿に、煉獄さんと同じものを炭治郎が宇髄さんに感じた。
私はそう解釈しています。
遊郭編の戦いは、天元にも炭治郎にも煉獄さんの支えがあったのかもしれません。
あなたはどう感じられましたか?
炭治郎、初めて善逸の技を目撃
立志編の鼓屋敷で出会って以来、那田蜘蛛山、無限列車と、その戦いを炭治郎は善逸と共にしてきましたが、お互い別々の場所で戦っていたため、今回、炭治郎は初めて善逸の技を目撃します。
炭治郎に感想をぜひ聞きたいところですね!
きっと「善逸はすごいな!」とベタぼめしそうです。
善逸が堕姫に説教!
善逸が終始、ドヤ顔で鼻ちょうちんを膨らます姿は、この緊迫した状況に不思議な塩梅のガス抜きになっています。しかも未だに「善子」の姿ですしね。
「堕姫が衣食住を与えていた」とは?
善逸のこのセリフ。
たとえ君が稼いだ金で
衣食住を与えていたのだとしても
あの子たちは君の所有物じゃないー善逸のセリフ
遊郭編 第8話より(集英社 ジャンプコミックス 第10巻No.181 著:吾峠呼世晴)
「耳を引っ張られてケガをした子」とは、花魁である堕姫の身の回りの雑用等をこなす「禿」という立場の女の子(たち)。
遊郭では彼女たち(禿)の衣装代や食事代等の費用はお付きの遊女が支払うシステムでした。
そのため「面倒見てやってるからといって、好きにしていいわけじゃない」という意味だったのですね。
音の呼吸 伍ノ型「鳴弦奏々(めいげんそうそう)」
2回目の音の呼吸。 伍ノ型「鳴弦奏々(めいげんそうそう)」が登場。
これは回転させた刃が爆発しながら相手を猛攻。無数に発生する爆発音で、周囲は非常に騒がしくなります。
アニメでは爆発、花火、発火などが派手に勢いよく入り混じって描かれました。
ほんの数秒シーンではありますがかなり手の込んだ映像でした。
「ヒノカミ血風譚」に組み込まれたら、ド派手な展開になりそうです。
血鬼術「跋孤跳梁(ばっこちょうりょう)」
妓夫太郎のこの技は、高速で血の斬撃を身の回りに巡らせて、全天周を防御。
こちらの映像化も迫力がありました。雛鶴の放った大量のクナイを全て弾いたほどです。
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上弦の陸 堕姫(だき)と 妓夫太郎(ぎゅうたろう)
この記事では上弦の陸「堕姫と妓夫太郎」を詳しく解説。彼らの過去や血鬼術、関わる柱、彼はなぜ痣やシミが身体中にあるのか。声優などをご紹介。
続きを見る
OPの妓夫太郎はシルエットのまま
オープニングでシルエットで描かれている上弦の陸「妓夫太郎」が、登場したことで顔が現れるのではないかとも考えていましたが、特にそういう仕掛けはありませんでした。
第8話の台本表紙絵
毎話ごとに描き下ろしのアフレコ台本の表紙絵 第8話は堕姫と妓夫太郎でした!
<御礼>
第八話アフレコにて使用された描き下ろし表紙の台本もご紹介です。妓夫太郎と堕姫#鬼滅の刃 pic.twitter.com/n3KPnUNVC7
— ufotable (@ufotable) January 23, 2022
「煉獄、お前ならどう戦う?」遊郭編 次回予告第8話
今回の予告編は、宇髄さんが煉獄さんに戦い方を聞くシーンでした。
まさかここで煉獄さんの声(CV日野聡)が再び聞けるとは思いませんでしたね。
外見は威勢がよく派手な音柱ですが、彼は自分の実力を冷静に受け止めています。
宇髄さんが煉獄さんの強さを認め敬意を持っていたことも分かりますね。
「剣技が美しい。妻がちょっと多すぎる」。
この煉獄さんによる宇髄さん評価は「鬼殺隊見聞録 弐(公式ファンブック)」に掲載されています。
予告の獄さん、かまぼこは彼の継子でも弟子でもなかったのに「うちの子達を頼む」の保護者ムーブっぽいの今になってなんかじわじわくる でもな、そりゃそうだよ あなたが命と引き換えに守り抜いた芽なんだもの
— しお (@si_onigi_ri) January 23, 2022
「『お前のようにはできないかもしれない』のセリフは弱々しい印象で、数々の戦いを通ってきた柱として違和感がある」
Twitterでこんなツィを見かけました。確かにそうですね。
ですが彼は今でも命を賭けることに葛藤を抱えているわけですよね。
柱として戦い方を決めかねていたというよりも、
鬼殺隊士として身命を賭し、
"あるべき姿"を全うした煉獄さんに投げかけることで、宇髄さんが抱える振り切れない矛盾や「命」に対する葛藤に向き合っている会話だったと感じます。
つまり、
「お前のように命を賭すことは、俺にはできないかもしれない」
そういう己との対話でもあったのではないでしょうか。
なので戦略よりもっと奥深いところでの話のように思われます。
また、「お前のように犠牲者を出さず守りきることができるか分からない」
そんな思いもあるかもしれません。
「俺もお前のようにはできない」
煉獄さんから返ってきたこの言葉には、「お前はお前のやり方でやればいい」。
そういう意味が含まれていたのかもしれません。
あなたはどう感じましたか?
次回 遊郭編 第9話「上弦の鬼を倒したら」の見どころは?
タイトルの「上弦の鬼を倒したら」。
宇髄さんたちはどんな思いで鬼殺を続けているのか、それが明らかになります。
その他にも新たな音の呼吸、伊之助と善逸の連携攻撃、雛鶴のピンチも見どころとなりそうです。
もし、「私はこう感じた!」というのがあれば、ぜひコメント欄に教えてくださいね!
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遊廓編 第9話「上弦の鬼を倒したら」宇髄と嫁・炭治郎ら共闘ネタバレ・レビュー
鬼滅の刃 遊廓編 9話の見どころや感想・レビューの記事です。宇髄さんと嫁たちの過去エピソード、炭治郎たちの共闘、音の呼吸。そして鬼殺隊の絶対絶命と密度の濃い回でした。
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▼今回の遊郭編 第8話の話は原作10巻〜11巻に収録されています▼