柱稽古編 第四話「笑顔になれる」感想・考察 最終戦への伏線てんこ盛りの「笑顔になれる」 視聴者の心を抉る準備着々!

柱稽古編

柱稽古編 第四話「笑顔になれる」感想・考察ー今後を見据えたアニオリ満載

この記事は「鬼滅の刃 柱稽古編 第4話」の感想・レビュー、制作側の表現意図の考察、原作との比較、ネタバレなどを書いています。

柱稽古編は「戦いの前の息抜きストーリー」と思いきや、各回で思いっきりアニオリを挟んで視聴者の想定を大きく裏切り続け、SNSのトレンドを沸かせています。

ぼんやりしているとあっという間に足元を救われ無限城へ突き落とされる ----そんな独特の緊迫感を漂わせながら、既に折り返しに差し掛かりました。

第四話は無一郎邸宅で稽古を受ける炭治郎たちの話。
今後の展開を見据えた様々な伏線や示唆などを感じた回でした。

この記事は、アニメ 柱稽古編 第4話およびアニメ未映像化の原作部分のネタバレを含みます。閲覧には十分ご注意ください。

 

  • 時透無一郎邸へ稽古訪問する炭治郎
  • 鉄穴森さん登場
  • キツイ稽古を和ませようと「紙飛行機の飛ばし合い」を提案する炭治郎
  • たくさんの笑顔を見せる無一郎

 

※アニメの画像は全て ©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable、原作は©吾峠呼世晴/集英社

柱稽古編 視聴率遷移

まずはじめに視聴率チェック。視聴率は二話で若干落ち込んだものの、放送するたびに徐々に盛り返し始めてきています。

鬼滅の刃 柱稽古編 視聴率遷移

  • 第一話「鬼舞辻無惨を倒すために」 世帯6.9%、個人3.9%
  • 第二話「水柱・冨岡義勇の痛み」世帯6.1%、個人3.6%
  • 第三話「炭治郎全快!!柱稽古大参加」世帯6.3%、個人3.7%
  • 第四話「笑顔になれる」世帯6.7%、個人3.8%
    (Yahoo!ニュース、ビデオリサーチ調べ、関東地区)

 

鉄穴森さんがアニオリで登場。前回の刀鍛冶の里編との自然な繋ぎ

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

冒頭で鉄穴森さんが登場。無一郎邸にいる理由は、「戦いに向けていつも刀を最高の状態にしておきたい」とお館様に申し出たら、専用の刀の鍛冶場と、専属の刀鍛冶である鉄穴森(かなもり)さんが常駐に。

これは全てアニオリですが、鉄穴森さんが登場したことで、前回の「刀鍛冶の里編」との繋がりを感じつつ、無一郎がいろんな人に支えてもらっている感じがしますね。

 

記憶を取り戻した今も時折見せる『有一郎』味

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

記憶を取り戻して本来の彼らしさが戻った無一郎が、さまざまな人間らしい表情を見せてくれます。

出来の悪い隊士たちには『有一郎』モードになり、一緒に戦った仲の炭治郎にはイキイキと楽しそうに指導をしていました。

 

無一郎の言葉「長生きしてほしい」

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable強くはないが頑張っている一般隊士への労いと勇気づけを込めて無一郎が語った言葉。

“君たちなりにはよくやっているよ

だからって勝てるわけじゃない

僕は君たちに鬼に殺されてほしくない。

できれば長生きしてほしい。本当にそう思っている。”

鬼滅の刃 柱稽古編 第四話「笑顔になれる」©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

これからの厳しい戦いを前に、痣が発言した者の寿命を知った者の言葉として重みがありますね。

でもそれだけでなく、痣者の短い寿命さえも全うせずに散ってしまう彼の将来を暗示しているようにも聞こえますね。

 

なぜ紙飛行機?炭治郎が提案した「紙飛行機飛ばしあい競争」

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

厳しすぎて隊士のモチベーションが下がり、そこで炭治郎が唐突に閃いた「紙飛行機の飛ばしあい競争」

(義勇さんに「ざるそば早食い競争」を提案した時と同じパターン)

競争の内容は、1回でも炭治郎が勝ったら「無一郎が隊士へのみんなの口調を少しだけ優しくする」という条件付き。

しかし無一郎は初めから「僕に絶対勝てないよ」と自信満々。実際に無一郎が圧勝でした。

なぜ無一郎がそんなに強いのでしょうか。それは彼の特技が 「死ぬほど飛ぶ紙飛行機を作れる」だから、なんですね。ファンブックに小さく明記されています。

趣味:紙切り、折紙(死ぬほど飛ぶ紙飛行機を作れる)

[鬼滅の刃 鬼殺隊見聞録] @吾峠呼世晴/集英社)

死ぬほど飛ぶって、、「吾峠呼節」を感じますね。

アニメにこの辺の背景描写はありませんでしたが、炭治郎が無一郎に歯が立たない理由は"柱だから勝たせた"ような適当なアニオリではなく、根拠がちゃんとあるんですね。

 

本当の「柱稽古」!実弥、伊黒、無一郎 柱同士のアニオリ手合わせ

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

夜抜け出して無一郎が向かった先は柱同士で手合わせする「”本当の”柱稽古」
確かに柱クラスになると一般隊士を相手にしているだけでは痣の発現は期待できませんし、真の訓練にもなりません。

原作での柱同士の手合わせは、義勇さんと実弥だけしか描かれていません。

アニメ第四話では完全なアニメオリジナルシーンとして実弥、伊黒が打ち合い稽古しているところに無一郎が参加、という形で展開されました。

昼間の隊士訓練後に柱同士で毎日手合わせするということは、柱たちも本気になっていること。
全員が来るべき戦いに向けて準備しているテンションが伝わってきます。

でも無一郎は「僕も混ぜて」と、遊ぶように楽しそうでしたね。

実弥、伊黒の呼吸は限定的に

このシーンで使っていた呼吸技は、第一話の実弥と伊黒さんの共闘で使われたものでした。
ここはあくまでもアニオリシーンなので、それ以外の技は原作と同じタイミングにお披露目ということですね。

  • 風の呼吸 肆ノ型「昇上砂塵嵐」(しのかた しょうじょうさじんらん)
  • 蛇の呼吸 伍ノ型 「蜿蜿長蛇」(ごのかた えんえんちょうだ)

 

黒死牟戦でも見せる実弥の「足技」

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

この柱3名の手合わせ稽古のシーンで実弥が防御に足を使っていますが、「上弦の壱」戦で見せていた足技を彷彿とさせますね。彼の高い身体能力が成せる技です。(実弥、強い)

 

実弥と悲鳴嶼さんの手合わせは?

…そしてこの後、おそらく実弥と悲鳴嶼さんの手合わせが描かれる可能性が高いと考えています。なぜならこの原作シーンの裏付けとなるからです。

©吾峠呼世晴/集英社

「連携と稽古が上弦の壱戦で存分に生かされた」という流れをぜひ作って欲しいところです。

日本刀ではない武器の悲鳴嶼さんはの稽古の道具は何になるのでしょうか?
同じ木刀か、ダミーの鉄球か。謎ですね。

 

炭治郎のカラスと無一郎のカラスの絡みも伏線だった!?

柱稽古の第四話では、生意気な銀子(無一郎のカラス)と、口が達者な天王寺松右衛門(炭治郎のカラス)がわちゃわちゃとやり合う姿が何度か描かれています。

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

これ、一見すると単なるほっこりシーンなのですが、実はしっかり伏線となる種まきの一つになっています。

公式ファンブック 鬼殺隊見聞録の「大正コソコソ噂話」では、無一郎のカラスは最終決戦で主人を失ったショックでやせ細り、体調を崩していたところを炭治郎のカラスが慰めてくれたのです。そしてこの二羽は後にツガイになった、というエピソードが紹介されています。

この二羽の絡みを今ここに差し込んでおくことで(今後にチャンスはもうない)、「あの生意気だった子の様子が変わってしまった」と、松右衛門が銀子を心配し慰めるエピソードに唐突感なく自然と入る流れを作りやすくなりますよね。

初めはケンカするような間柄だったけど後から仲良くなる、というケースは玄弥と炭治郎も(どちらかといえば玄弥が一方的に)そうでしたからね。

抜かりなし、Ufoさん。

 

鳴女の「目玉」が鬼殺隊を調査中

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

前回の第三話でもチラリと登場した鳴女の探索目玉。3Dが気持ち悪るさを増長させています。

今回は鳴女が血鬼術で髪をアンテナに、目玉たちを操っている姿が描かれました。

原作ではだいぶ後半に出てくるシーンですが、アニメでは早い段階で複数回登場させています。

これによって産屋敷邸を見つけるまでの時間が長くなり「探し続けている」様子が感じられ、かつ戦闘がほぼない柱稽古編に静かな緊張感を与えています。

 

タイトル「笑顔になれる」は何を指していたのか?

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

この第四話の「笑顔になれる」は何を指していたのでしょうか。

初めは隊士らに厳しい稽古をつけていた無一郎と、それについていけず心が折れそうな隊士たちとの心の距離が描かれていました。

そこで炭治郎が提案した「紙飛行機の飛ばしあい競争」。
無一郎と炭治郎の二人の競争であったものが、一般隊士もやはり男の子。

「紙飛行機は自信があるんです」
「俺も!村で一番になったことあります」

と次々に手を挙げ、全員が紙飛行機を作り始めました。

「遠くに飛ぶ紙飛行機を作る」という同じ目的に皆が積極的に参加し合ったことで全体に活気が溢れ、一体感が生まれました。

最後には、空へ飛ばした紙飛行機を見つめながら、みんなが笑顔になっていました。

それを眺めて満足げな嬉しそうな表情を見せる無一郎。
彼がここで何かしらの幸せを感じていた瞬間であったことには違いありません。

 

この厳しい稽古の中でみんなが笑顔になることができたことは、タイトルが指す表面的な意味でしょう。
しかし、ここには別のもっと深い意味を感じた方もいるのではないでしょうか。

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 

今後、展開される無限城戦で無一郎が自分の最後の戦いを終えた後、有一郎に向かってこう語ります。

©吾峠呼世晴/集英社

(両親も兄も死んで)
一人ぼっちになってから
つらいことや苦しいことが たくさんあったけど

仲間ができて 僕は楽しかった また笑顔になれた

幸せだと思う瞬間が数え切れない程あったよ

-- ジャンプコミックス 鬼滅の刃21 ©吾峠呼世晴/集英社

 

第四話の内容は、この言葉に集約される彼の人生の走馬灯を示唆するものだと言えるのではないでしょうか。

上記の原作のコマのシチュエーションは善逸や伊之助がいるため、刀鍛冶の里のエピソードと関わりはありません。
「炭治郎が回復した後に皆で里に集まった」とも考えられますが、炭治郎は柱稽古に参加する直前まで療養中でした。

そして柱稽古の後はすぐに無限城戦に突入するため、このコマの絵は「起こり得ない」状況なのです。

なのでこれに相当する、無一郎が「楽しかった、幸せだった」と言える瞬間を描くエピソードだったと考えられそうです。

そのためか最後は爽やかに終わるものの、どこか胸が締め付けられるような印象を受けました。

 

柱稽古編が始まって以来、アニメ鬼滅の刃が物語のクライマックスに向けて集束しつつあることを最も実感させられた第四話でした。

 

まとめ:次回の甘露寺邸での訓練は?

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

いかがでしたでしょうか?

次回第五話は「鬼を喰ってまで」
タイトルからして不死川兄弟の話であることは明らかですが、四話の終わりに甘露寺邸に訪問するシーンが入っています。

炭治郎の訪問順序は 蜜璃ちゃん → 伊黒さん→ 実弥です。
原作の順序で展開する場合、蜜璃と伊黒さんは1話に満たずに短尺で終わる可能性がありそうです。

とはいえ何が起こるか、構成がどうなるか、全く見えない柱稽古。

最後まで見届けてゆきましょう。

 

 

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