無限城編

【徹底考察】『鬼滅の刃 無限城編』入場特典500万部の衝撃─アニプレックスの本気が見える数字とは?

【執筆中】
2024年7月3日、劇場版『鬼滅の刃 無限城編』の入場者特典第1弾が発表されました。
特典内容は、原作140話「決戦の火蓋を切る」の扉絵を使用した、アートスタンドとポストカードのセット

そして何より目を引くのが、その配布数
なんと、全国で500万部

これは、あの興行収入日本一”を記録した『無限列車編』の入場特典「煉獄零巻」(450万部)すら上回るスケールです。

アニプレックスは本気で、“再び頂点を取りに行く”つもりで挑んでいる。
そう言っても過言ではない、圧倒的な数字です。

この記事では、この「500万部」という数字が持つ本当の意味を、過去作との比較や業界の仕組みも交えながら、徹底的に読み解いていきます。

追記:この500万部の特典は、封切りから3連休明けくらいで終了のところが出てきて1週間持ちませんでした。
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原作者・吾峠呼世晴イラスト 特製アートスタンド 配布日 2025年7月18日(金)~ 部数 全国合計500万名様 限定©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

 

🔥無限列車の「煉獄零巻」は450万部:それを超えてきた

煉獄零巻配布

鬼滅の刃 公式サイト「最新情報」2020年9月19日
無限列車編 入場者特典一覧

2020年公開の『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』。
当時の入場者特典は、84ページの特製冊子「煉獄零巻」でした。

  • 収録内容:煉獄杏寿郎の初任務を描いた短編漫画+インタビュー・コソコソ噂話
  • 巻末にはキャストインタビューや「大正コソコソ噂話」も掲載
  • ページ数:84ページ
  • 配布部数:450万部(公式発表)

この特典特典は、公開5日目には配布終了する劇場が出るほどの人気でした。

私自身は封切り10日後に劇場を訪れましたが、すでに配布は終了、次の特典のイラストカードに切り替わっていました。

今回の500万部は、まさに当時の初週の重要を過小評価していたことをことを踏まえた、明確な修正と考えられます。

500万部って、どれくらいの規模? 週刊少年ジャンプ1ヶ月分の発行数に同じ

その規模数はどんなものかというと、
週刊少年ジャンプの紙媒体の約1ヶ月分に相当します。

  • 2025年1〜3月期:1,078,333部/週
  • 月間(4冊換算):約431万部

週刊少年ジャンプの紙媒体での発行部数 :日本雑誌協会「印刷証明付き発行部数」

現在のジャンプは、月間約430万部の発行規模です。

電子版が増えた今、全盛期と比べれば約6分の1まで減少していますが、それでも他の漫画雑誌と比較すると:

  • 週刊少年ジャンプ: 107万部
  • 週刊少年マガジン: 約30万部
  • 週刊少年サンデー: 約56万部

週刊少年ジャンプは依然として「唯一のミリオンクラブ会員」として、漫画雑誌業界でトップの地位を保っています。

煉獄零巻の450万部は、そのジャンプの1ヶ月分よりも多い部数が、映画1本の入場特典として一気に配られたことになります。
そして今回、さらに50万部を加えた量を配布しようとしているわけですね。

 

☠️ ONE PIECE FILM RED の特典冊子「巻四十億〝RED〟」が300万部

それでは同じく人気のONE PIECEの劇場アニメをみましょう。

2016年公開のFILM GOLDでは特典冊子が500万部配布となっていますが、その後の映画2作品は300万部と下方修正されています(※ただしREDは増刷し再配布)。

映画名 特典冊子 配布部数 公開日
『ONE PIECE FILM RED』 「巻四十億〝RED〟」 300万部(第一弾) + 200万部(第四弾で再版) 2022年8月6日公開
「ONE PIECE STAMPEDE(スタンピード)」 「『ONE PIECE』コミックス
-巻壱萬八拾九(バンパク)-」
300万部
1〜2週間で終了
2019年8月9日公開
『ONE PIECE FILM GOLD』 「777巻」 500万冊 2016年7月23日公開

FILM REDは300万部で1週間程度で終了し追加して合計500万部を用意しました。

ビッグヒットクラスでないと配り終えない部数であることには間違いありません。

 

入場者特典の準備数はどう決めるのか

基本は「初動動員予測」×「配布率」から準備部数を決定します。

▼一般的な算出例

  • 初週動員予測 200万人 = 興行収入 30億円前後
  • 「来場者のうち85%が受け取る」と想定(=特典付与率)
  • → 200万人 × 85% = 170万部程度が最低ライン
作品規模 特典準備数の傾向 特徴・例
小~中規模 数十万〜100万部未満 売れ行き不透明、1週で終了することも
中~大規模 150〜300万部 ワンピースやコナンなど
安定ブランド・中長期型ヒットコンテンツ
社会現象級 400〜500万部以上 鬼滅・ジブリ級。TVとSNS連動は大前提

 

特典は「興行収入」を伸ばすための起爆剤

入場者特典は、ノベルティというよりも、このような狙いによって設計されたものなのです。

  • 話題作り
  • SNSでファンによるプロモーション加速
  • 動員の初速を上げる
  • 最終的に興収を押し上げる「起爆剤」

 

なので特典配布数は、そのまま「興行にかける期待値」の表れでもあるのですね。

アニプレックスは本気で「無限列車を取りに行く」つもりで挑んでいると考えていいでしょう。

 

特典配布数を決めるための要素は?

  • 全国の上映館数と座席供給量(上映スクリーン数 × 回数)

  • 直近のシリーズ作品の動員・興収データ

  • SNSトレンド反応・前売り券販売数・YouTube予告の再生数

  • 流通・物流のキャパ(封入作業や輸送タイミング)

  • 2週目以降の特典プラン有無(段階的特典戦略)

SNSなどでは「鬼滅はオワコン」と言われることも多々あります。
立志編アニメ化〜無限列車上映の時の「社会現象」と比較すれば作品認知が進み、落ち着いてきているように見えます。

しかし制作側(鬼滅の場合はプロモーション企画をするアニプレックス)は、一般人には見えていない数字をシビアに見ています。

視聴率、関連円盤販売数や各プラットフォームの視聴数、グッズ売り上げ数字、イベント参加者数、SNSの反応、企業コラボによる結果数値。
そしてアニメ化される話の内容の注目度。

また無限列車以降、アニメへの認知と人気は勢いを増し、海外へのプロモーションにも力を入れています。

2023年には、ニューヨークのタイムズスクエアジャックを行ったのも記憶に新しいですね。

 

この500万部は配布しきれるか? 「零巻」は10日くらいで完了に

煉獄零巻の450万部の当時の配布状況を見ると、公開5日目には特典配布終了する劇場も出るほどでした。
私は封切り後10日後くらいに行ったのですが、すでに零巻は終了、次の特典のイラストカードに切り替わっていました。

例えばグランドシネマサンシャイン池袋は封切りから約10日後に終了。

 

 

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